みなさん、こんにちは!
今回は「スカルアトラス 楽園を継ぐ者<Ⅰ>」を紹介します。
2019年4月10日に電撃文庫から発売された作品で、特設サイトもある力の入れようです。
期待大ですね。
話は変わりますが、表紙の銀髪か白髪の女の子がめっちゃタイプです。
なので、読む前から楽しみでした。どんなキャラなのでしょうか...(無口キャラ期待)
それではさっそく紹介していきます!!
どんな話??
万能元素エーテルの飽和により巨大化したモンスター。世界は蹂躙され、人類の文明は滅亡した。――それから幾星霜。地上五百メートルの円柱上に築いた楽園ベルバで人類の子孫は生き延びていた。
ベルバ円柱の地下に眠り続け、氷結の眠り姫と崇められる巨大骸骨の化石兵器スカルアトラス――。彼女に恋い焦がれる考古学者クレイは、その意志を持った化石兵器の覚醒に立ち会う。アジュールと名乗る少女に擬態したスカルアトラスとともに、クレイは閉塞した世界を変革していく。時を同じく、絶滅したはずの最強種ドラゴンの復活が囁かれ……。
青年は巨大化石兵器を駆り、神話の獣を討つ! 歴史紡ぐ幻想浪漫譚、開幕。
(https://dengekibunko.jp/special/skullatlas/ から引用)
主人公の"クレイ"は化石大好きな考古学者であり、古代のモンスターや兵器を発掘することに毎日勤しむ変わり者である。
彼はモンスターの化石や古代の遺産である"ギガスケルトン"の謎を解くために、毎日都市の外に出て発掘を行っていた。
ギガスケルトンとは体長18メートルを超える人間そっくりな巨大な骨で、脳や臓器もなく決まって男の化石であるなど数多くの秘密がある過去の遺産である。
ギガスケルトンはゴーレムという人間が改造した機械の素体として使われ、この世界では無くてはならない重要なものとなっている。
そして、クレイの住むべバルの都市の地下にはこの世界では珍しい女性型のギガスケルトンである"スカルアトラス"が眠っている。

スカルアトラスは溶けない氷におおわれており、その美しい風貌から"氷結の眠り姫"と呼ばれ人々から守り神として崇められていた。
クレイ自身も初めて見た時から、化石好きということもありスカルアトラスという化石に惚れこんでいた。
そして、クレイ同様に考古学者であった死んだ祖父から
「スカルアトラスはかわいい子だ。氷から目覚めたら助けてやれ」
という遺言を貰っていたが、氷は依然として溶けず、しゃべりかけても反応はない。
そんな感じで過ごしていたある日...
自身を兄のように慕うこの国の王女"ハクア"とスカルアトラスのいる地下に行っていると、なんとモンスターがこの国に侵入するという事件が!!
そして、モンスターはスカルアトラスのいる地下にまで到達してしまった。
スカルアトラスのいる広間は地下の行き止まりであるため、クレイは囮になってハクアを逃がすことに成功するが、自身は一対一でモンスターと戦うことに!!
ゴーレムのいない状況でのモンスターとの戦闘は勝ち目がなく、モンスターに殺されそうなったそのとき!!!!
---彼の脳内に声が響く---
「これよりあなたは私の中心です」
そう、クレイは永き眠りについていたスカルアトラスを呼び起こすことに成功したのだ!!!
しかし、彼女自身万全な状態ではなかった...
彼女はクレイを体にとりこみ、力を借りることで、昔の頃に近い力を発揮できるようになりモンスターを倒すことに成功する。
安堵も束の間、クレイはスカルアトラスと力を使った影響で意識を手放す。
そして、次に目を覚ますと目の前には銀髪の美少女が...(ここで登場!!)
話をきくと、彼女はスカルアトラスだと名乗る。
クレイは彼女に"アジュール"という名前を付け、人間生活の基本を全く知らない彼女と共に暮らすことに...
しかし、平穏は急に終わりを告げる...
安全と思われた都市の壁が破壊されモンスターが流れ込んできたのだ。
そして、多くの被害、犠牲者を出した後モンスターを倒すことに成功するが...
追い打ちをかけるように上空にスカルアトラスの最大の敵である"ドラゴン"の姿が!!
果たして彼らは人類の平和のため、ドラゴンを倒すことができのるか!?
ギガスケルトンやスカルアトラスの謎とは!?
これはクレイがスカルアトラスの少女アジュールと共に歴史を解明しながら、人類の敵であるモンスターを相手に戦う2人の冒険の物語である。
ここが面白い!!
崩れる壁と国の信頼
この作品における都市べバルの中の人々は都市の中の安全を信頼しきっていました。
べバルは円柱上に高くそびえたっており、その頂上には貴族などのお金持ちが住んでいます。
それに対し、壁におおわれた地下では一般市民や貧乏な人々が数多く暮らしており、土地不足などの問題も浮上していました。
壁があるからという理由でモンスターの恐怖を微塵も感じていなかった貴族や近衛兵、都市の人々がいる中、物語途中におきるモンスターの侵入や壁の破壊で国中がパニックになります。

貴族たちは頂上にいるため被害は被りませんが、都市の地下に住む人々や平穏が続いたせいでモンスターとの戦いをしたことがない近衛兵がこの事件で大きく被害を受けます。
その事件の中で貧困層と貴族や王族の間で対立がおこり、国の存亡をかけたスケールの大きな話にまで物語は展開していきます。
国の信用と危険を天秤にかけた時、人々がとる決断とは!?
また、王は何を犠牲にして都市の存続をするのか...
すこし違いますが、進撃の巨人の壁の中の人々と状況が近しい気もしました。
ギガスケルトンとスカルアトラスの謎
この物語で重要となるのは古代の産物ギガスケルトンとスカルアトラスです。
スカルアトラスはギガスケルトンの統率者のようなもので、古代兵器として昔に作られました。
ギガスケルトンは現在ではゴーレムの中の動力源として組み込まれ(正確には少し違う)、人々が生活しモンスターを倒す上では欠かせないものとなっています。
しかし、このギガスケルトンは謎が多いのです。
ギガスケルトンは脳や臓器がなく、全身はエーテルという万能元素に包まれており、あらゆる形態に対応できます。
そして、それ以外は謎だらけ...
同様にスカルアトラスも謎だらけということになります。
この謎を解くのも考古学者であるクレイの役目なのでしょう。
そして、この物語を進めていくうえで重要になってくることとして、"スカルアトラスは七人いる"という事実。
アジュールは途中で登場しますが、それ以外のスカルアトラスの行方も気になりますね。(確実に美女でしょう...)
クレイとヒロインたちとの恋愛
物語の主人公としては当たり前ですが、ヒロイン出てきます。
アジュールを筆頭に王女であるハクア、そしてクレイと古い付き合いのお姉さんキャラ"シーク"です。
スカルアトラス大好きなクレイからすると、メインヒロインはスカルアトラスなのでしょうが...
彼女は古代兵器であり、人間ではありません。
そのため、感情や過去の兵器としてのしがらみもあり人間とはかけ離れているのですが、クレイと暮らすうちに人間らしい感情や自分の本当にしたいことを見つけていきます。
その途中でクレイとはいい感じの雰囲気になっていく....かもしれませんね 笑
そして、王女ハクアですが、クレイを兄と慕う妹的キャラ。
しかし、王女という立場もあるので時には厳格で真面目な一面にもなりギャップがよい。
そもそも、王女がなぜ主人公を兄と慕うのかは主人公の祖父が現国王の兄だからなのですが、昔に祖父は完全に王族から抜けたので主人公に王位はありません。
ちなみに、ハクアは明らかに主人公ラブです。
という感じでヒロインもこれから冒険をしていく中で増えていくと思いますし、考古学者で化石が好きすぎる変わった主人公の恋愛模様も先が気になりますね。
登場キャラ
クレイ・ネイザル
化石大好きな考古学者で、女の子と話すときも化石の話ばかりしてしまいモテない。
ゴーレムの運転技術が高く、戦闘面でもかなり強い。
スカルアトラスの美しさに惚れ込んでおり、自分の命よりスカルアトラスを優先する。
祖父は現国王の兄であり、王女のはとこ(多分)の立場である。
アジュールと協力し人々の平和のために動き出す。

アジュール
スカルアトラスが人型になった姿。
まだ、力が完全に戻っていないので戦闘時はクレイを取り込む必要がある。
兵器としての感性が根強くあるため、人間的な感性とはかけ離れている。(ラッキースケベしても無反応みたいな...)
クレイとの生活を通じて、兵器として使命以上に自身が本当にしたいことを見つけていく。
その途中で主人公と接していくうちに良い感じのヒロインになっていく。
ちなみに私はめっちゃタイプです。

シーク
主人公と古い仲の少女。
飲み屋で看板女優をやっており、彼女目当ての客が多い。
主人公に対しては面倒見のいいお姉さんのような感じ。
主人公に明らかな好意を寄せているが、主人公はもちろん気づいていない。
この物語の超重要人物(読んだらわかります)。

ハクア・ミュティス
この国の王女様で王位継承権一位。
市民思いのいい王女様。
クレイのことを兄と慕っており、クレイに会いに頂上から地下へお忍びで来ることがある。
クレイのことを好いており、主人公は好意に相変わらず気づいてはいない。

総評
今回は「スカルアトラス 楽園を継ぐ者<Ⅰ>」を紹介しました。
タイトルにⅠが付いているということはⅡ巻もでる可能性大ですね。
この作品は乗り物を操縦して戦う作品の枠に入ると思うのですが、私自身あまりロボットに乗って戦う作品があまり好みではなかったので最初はちょっと乗り気ではなかったのですが...
そもそもスカルアトラスに一体化しているので、何かを操縦して戦うという作品っぽくなかったです。つまり、私でも楽しめました。
作品は壁の破壊による平穏の終わりから大きく展開が変わっていきます。
それまでは、小難しい話や設定が多く、私の理仮力の無さもあり読みづらかったというかよくわからなかったです 笑
後半に行くにつれて、「あぁ、序盤の説明はそういうことか」とわかっていく感じでした。
そもそも、スカルアトラスが"氷結の眠り姫"と呼ばれていたので序盤は氷の中に銀髪の女の子が埋まっているものだと思っていたのですが、実際はでっかい骨が体育座りして埋まっているだけでした。
なので、その骨に惚れている主人公に素直に驚愕しました。(女じゃなくて骨に惚れているのか...と)
スカルアトラス登場からは彼女とのやり取りやヒロインとのあれこれなど楽しく読めました。(小並感)
全体的に設定の複雑さのわりに読みやすい作品だなという印象でした。
また、内容自体も今期アニメ化されていても気にならない作品だなという印象でした。(言ってしまえば、ありそうな作品。)
あと、スカルアトラス(下写真)を見て、ストライクザブラッドのアスタルテの眷獣を思い出した。(わからない人もいると思うけど...)

一応指標として私が読むのに掛かった時間は"3時間30分"でした。
結構時間かかりましたが、面白かったので集中して時間を忘れて読めました。
まとめると、「設定複雑だけど読みやすく、内容はありそうな感じだったけど、時間忘れるくらい読んでて面白かった」という感じ(謎のまとめ...)
今後売れそうかという話になると、数年前は売れる作品だったと思います。
つまり、今はわからない!! 笑
不朽のジャンルであり、数年前のIS(インフィニットストラトス)とか流行ってた時期は似たような作品を見かけアニメ化してたと思うのですが、最近の売れる作品の傾向がよくわからないというのが正直な感想です。すみません。
といってもこの作品がアニメ化しても全然不思議ではないぐらい面白かったです。
ということで、「スカルアトラス 楽園を継ぐ者<Ⅰ>」を紹介してきました。
気になった方はぜひ買って読んでみてください。
それでは今回はここらへんで!!