みなさんこんにちは!!
今回は電撃文庫から2019年4月10日に発売された「おねだりエルフ弟子と凄腕鍛冶屋の日常」を紹介します。
今月電撃文庫から発売された新刊4冊の最後になります。
タイトルにあるように、異世界商業系の作品です。
異世界で食堂とか領地経営とか商売する作品も多くなってきましたが、この作品は鍛冶屋ということでどんな話なのでしょうか?
それではさっそく紹介していきます!!
どんな話??
「お師(し)さま、そろそろお疲れではありませんか? 私が癒して差し上げますよ~?」
『全ての金属の街』アル・メタリア。近郊の森や洞窟には多くの素材を出す金属外殻獣が棲み、それらを狩って一攫千金を目指す冒険者がたむろする。
その街で『最高職人』として名声を高めていた男・フィーゴのもとに転がり込んできたのは、金属……ともすれば人の文明とすら縁遠い、エルフ族の少女だった。
妙にフィーゴに対して「ぐいぐいくる」その少女の名はルミア。果たして彼女は、何のためにこの街へ――?
「そんなことよりおしさま、ルミアと楽しいことしましょ?」
弟子のおねだりを華麗に受け流しつつ、今日も最高職人フィーゴの仕事が始まる!
(https://dengekibunko.jp/product/321812000842.html から引用)
主人公の“フィーゴ”は全ての金属の街アル・メタリア”に10人しかいない最高職人
の1人でかなりの職人基質。
彼は最高職人として確かな腕をもち、素材をハンマーで叩いたときの音でその素材の細かな成分、素材の声を聴くことができる一方…
自分の気に入らない依頼は貴族からの依頼でも断る無骨な男である。
そのため、最高職人の肩書があるにも関わらず、一日に来る依頼は2,3件ほどで…
そんな彼は5年前からエルフの“ルミア”と師弟関係として供に住んでいる。
彼女は常に明るく、仕事中でもフィーゴに抱き着いたり距離感がやたらに近い。
彼女とフィーゴの出会いは5年前に遡り、弟子として雇ってくれとフィーゴの店にやってきた。
最初は断っていたフィーゴも彼女が何度もお願いに来るため、師弟関係として供に過ごすことになった。
彼女の腰には常に一振りの剣が下げられており、それは“牙神龍”
というドラゴンのたった2本しかない牙を素材として作られた超レアな代物。
フィーゴが彼女に剣のことを聞いても、「ただの護身用ですよ~」と答えるだけだが、何だかを隠している風。
そんな彼女の態度もあり詳細なことも聞けず、5年前から今まで師弟関係として日々を過ごしているわけである。
至って平和な日々を過ごしている彼らだが、彼らの元には様々な事件が舞い込んでくる。
龍殺しと言われる剣の買い取り依頼から、その持ち主である女騎士団長の悩みを解決したり…
偽物が大量に流通した超レアアイテムの出所を潰しに行ったり…
不仲なエルフとドワーフの仲を取り持ったり…
同じ最高職人とのバトルをしたり…
そんな感じで平和だが事件には事欠かない彼らにビッグニュースが舞い込む。
それは牙神龍が目撃されたというものだった。
このニュースを聞いて復讐に駆られたように態度が急変するルミア…
彼女と牙神龍の間にある過去とは…
また、その真実から師匠であるフィーゴはどうするのか!?
これは正反対の二人の師弟が平穏な日常を過ごしながら、時に笑いあい、時に弟子の過去の因縁を解決する、不器用ながら暖かい男のファンタジーコメディである。
ここが面白い!!
舞い込む事件
この物語ではフィーゴの元に様々な依頼が舞い込んできます。
そして、それらの依頼をフィーゴは自分の鍛冶の力を使って解決していきます。
迷路のような敵のアジトに潜っても、アジトの全体の建物の材質を正確に理解できたり、敵の人数が分かったりと普通に戦っても強そう…
もちろん、アジトに潜るなどのちょっとした冒険だけでなく、鍛冶師としての本来の仕事もたまにしています。
同じ最高職人の一人である”セレスティア”と鑑定勝負をすることもありますし、その中でフィーゴですら鑑定できなかった代物も出てきます。(それが事件に繋がるわけですが…)
日常と言いながら事件多めですが、その事件を解決していくのもこの物語の面白いところです。
ルミアの正体と成長
ルミアはエルフということ以外は謎なことばかり。
そもそもこの世界ではエルフは森の自然を愛し、森の中で暮らしています。
そのため、エルフ自体がとても珍しく尚且つ鉄などを扱う鍛冶職を毛嫌いするのがほとんど。
そんな中鍛冶師として弟子入りしたルミアの目的とは?
そして、ルミアの後をついてきた同じくエルフである“マグネ”という少女。
彼女はルミアのことを”ルミア様”と呼び慕っており、鍛冶師としてのフィーゴを目の敵にしています。
とくにフィーゴがルミアをこき使うためですが、鍛冶師として確かな力をつけていくルミア…
彼女は師匠であり最高職人であるフィーゴを超えることができるのでしょうか?
彼女の成長や過去の因縁を乗り越えていくところも見どころの1つです。
登場キャラ
フィーゴ・アンヴィル
アル・メタリアに10人しかいない最高職人の一人。
職人気質で気に入らない依頼は受けない。
確かな腕を持ち、特に耳がいいため材質を叩いた音だけで性格な鑑定を行う。
巷では破壊神アンヴィルと呼ばれている。
ルミア
5年前からフィーゴの弟子として働くエルフの少女。
フィーゴの仕事中でもフィーゴにスキンシップをしまくっており、そのたびにフィーゴは仕事を中断せざるを得なくなる。
かなり密接な関係のように見えるが、正体や弟子となる前の過去は不明である。
ただ、ときより見せるかなり清廉された動きが関係ありそう。
鍛冶師としては、フィーゴを超えうる才能を持っているが、まだ開花していない。
セレスティア
フィーゴと同じ最高職人の1人。
巷では魔女と呼ばれており、鑑定が特に得意。
鑑定方法は鑑定対象を舐めることで行う。
巨乳のお姉さんキャラといった感じで無骨なフィーゴによくちょっかいを掛けに来る。
昔も今もときよりフィーゴと職人としての腕を勝負師に来るよきライバルの関係性。
マグネ
ルミアの後をついてきた執事っぽい少女。
ルミアをルミア様と呼び慕っており、ルミアLOVEが過ぎる節あり。
人間で鍛冶師のフィーゴを毛嫌いというか警戒している。
彼女もルミア同様過去など不明な点が多い。
総評
今回は「おねだりエルフ弟子と凄腕鍛冶屋の日常」を読んでいきました。
読んだ感想としては一巻でまとめようとして最後の展開が早すぎたという感じ。
簡単にいうと、黒幕の正体が最後のほうの1ページで急に判明する。
それ以外では何というか最初から最後までパッとしないというか新鮮味が薄いといった感じの感想を抱いた。(なろうで生産職系の作品を読みすぎた)
新鮮味がないといっても、作品としては面白い。ただ、代り映えがなかったという印象。
また、見開きのルミアのイラストは可愛かったが、表紙のおっさん(フィーゴ)を入れなくてよかったのでは?と感じた。(ヒロイン押しでよかった)
あと、鍛冶師の作品であるが剣を作るとか、鍛えなおすとかの話が無かった。
個人的には勇者か凄腕の冒険者が来て、剣を作ることを依頼→素材調達(自分でいくor依頼人が持ってくる)→最高の品完成→依頼人が店の常連になる→常連と主人公の会話とかアレコレが今後も出てくる のとような展開が欲しかった(個人的に私が好きな展開)
なので鍛冶師ではあるが、鍛冶師の仕事をしている描写が生産系メインの作品に比べると少ないかなという印象。(鍛冶師の力を使って事件を解決という感じの話)
辛口でしたが読んだ感想はこんな感じでした。
ちなみに読むのにかかった時間は“1時間半”でした。
会話が多く読みやすかった印象。
ということで、今回は「おねだりエルフ弟子と凄腕鍛冶屋の日常」を紹介しました。
読んだ感想は人によって様々だと思うので私だけの感想で決めるのはよろしくないと思います。
気になった方はぜひ買って読んでみてください。
それでは今回はここらへんで!!