みなさん、こんにちは!!
今回は2020年8月28日にファミ通文庫から発売された「あなたのことならなんでも知ってる私が彼女になるべきだよね」を紹介します。
小説家になろうばかり読んでいて、「なんかラノベ読みたいな〜」と思っていた最近...
レビューで結構評価が良さそうな本作を見つけたので、買ってみました。
タイトル的には、過度なヤンデレヒロインかな?という感じですが、果たして。
ちなみに、全く関係無いですが...
黒髪ロングのヒロインって最高ですよね
というわけで、さっそく紹介していきます!
どんな話??
こんなあらすじ...
『他の人の感情を色として捉える』能力を持つ主人公”宮代空也”。
例えば、緑→友達関係、青→嫌っているなど
そんな、空也の学校の隣の席には...
「入出力をやり合う相手として、パラメータの数が多すぎるし、冪等性も担保されていないし...」
理系科目全国模試1位・万人の脳裏に焼き付く容姿を持った孤高の天才美少女”久城紅”。
主人公からしても手の届かぬ存在かと思いきや、主人公から見える彼女の色は...
赤ーーー恋の色であった。(主人公←好き←ヒロイン)
というありそうな青春のストーリーの裏で、主人公の知らない真実。
それは、久城紅が主人公の大のストーカーであり...
主人公のスマホ、スマートウォッチを通じて、主人公の個人情報と身体データをほぼ常に取得できる超重めな少女であったのだ。
しかし、彼女には宿敵がおり...
「前から言ってますが、やはりわたしが毎日通います!」
主人公の身の回りの世話をしたがる圧倒的な幼馴染”吾道翠香”の存在。
そして、その幼馴染はどうしてか、紅が空也と一緒にいる時にやってきたり...
主人公から見ても、2人の仲は嫌い合っているようで...
主人公とヒロイン、幼馴染による重めなラブコメを見逃すな!
総評
今回は「あなたのことならなんでも知ってる私が彼女になるべきだよね」を紹介しました。
読んだ感想としては、『序盤・中盤のコメディ展開』と、『終盤のシリアスを全面に推した展開』で、1巻だけでいろいろな要素が楽しめる満足な作品でした。
まず、『序盤・中盤のコメディ展開』ですが...
”久城紅”(ヤンデレヒロイン)が主人公の前で見せるコミカルでコメディっぽい会話と、その内心では超暴走発言が飛び交っており、そのギャップがとても面白かったです。
また、ヒロイン以外にも、主人公は男友達とよく会話しており...
基本的には、主人公と男友達が話す姿を羨ましそうに見るヒロイン、その内心は...という展開がよくあります。
そして、このヒロインの内心の暴走展開も面白いですが...
意外と主人公と男友達の会話も普通に面白いので、男友達も好きになれる作品という印象でした。
加えて、主人公の幼馴染"吾道翠香"も度々登場しててきますが...
彼女もかなり異常なキャラーーー身体的な能力が異常です。(しかも年齢一個下)
特に主人公に関しては、実は病弱という設定があるので、主人公を女の子ぐらい丁重に扱う年下の幼馴染という対比も序盤・中盤のコメディとしての面白さを一層加速させていました。
次に『終盤のシリアスを全面に推した展開』ですが...
主人公の過去とそれに起因する苦悩 と まさかのもうひとりのヤンデレ(お気づきの人もいると思いますが)が登場し、女の戦いの熾烈化も露見してきます。
(主人公の過去とそれに起因する苦悩の方が圧倒的にシリアス比重が高めです)
まず、主人公の過去や苦悩などについて、簡単に言うと...
主人公は現在画家的な活動をしているのですが、赤色の絵の具を使うことが出来ません。
というのも、主人公の家は両親が二人共画家でラブラブでしたが、母親が理由で蒸発してしまい、そのせいで父親も精神的に病んでしまい亡くなってしまいます。
このとき、主人公の母親が絵において赤色を多用していたこと。
そして、父親が亡くなった時から発現した『他の人の感情を色として捉える』能力で『赤色=恋』を表すことから...
主人公は赤という色とそれに起因する恋に対して、コンプレックスを持っています。
そして、このコンプレックスが終盤のとある一件を境に、悪い方向に転がってしまいます。
このときの主人公の葛藤などが結構シリアスですが、そんな主人公を救うために2人の犬猿な仲だったヒロインが協力し合います。
そして、そのヒロインというのがもちろん、ヤンデレな久城紅と幼馴染の"吾道翠香"。
さらに、この"吾道翠香"の真実ーーー普通の友達のような幼馴染関係ではないことが徐々に判明していきます。
言ってしまえば、この作品のタイトルは決して久城紅だけのものではなく、吾道翠香にも掛かっていたということですね 笑
なんというか、コメディはコメディ、シリアスはシリアスでちゃんと手抜きなく書かれているので、非常に面白かったです。(シリアスがあっけない作品も多いので)
次にこの作品を読むのに掛かった時間ですが、”二時間”でした。
かなり面白かったことに加え、非常に読みやすい作品でした。
ただ、作品内のギャグでプルリク(gitの話)などの技術系のワードがたまに出てくるので、知らないと伝わらない話もありそうです。
最後にこの作品が売れそうかですが...
売れると思うのですが、この作品は一巻完結なのがいいかな?という気がしています。
二巻以降だと、シリアス要素薄めなラブコメになってしまうので、この作品の良さの一部が消えてしまう気もしました。
なので、個人的には次巻は無いと思っています。(あまりにも要望があればあるのかも?)
ということで、今回は「あなたのことならなんでも知ってる私が彼女になるべきだよね」を紹介しました。
気になった方はぜひ読んでみてください!
それでは今回はここらへんで!