みなさん、こんにちは!!
今回は最近の小説家になろうにおける、とある議題を検証してみました。
それは…..
『本当にハイファンタジーで追放系は増えたのか!!??』
についてです。

私が以前書いた記事にあるのですが、最近のハイファンタジー部門の傾向に偏りが激しい気がしています。
それがいわゆる追放系というジャンルです。
簡単に追放系というジャンルを説明すると…
『異世界召喚されたけどチートが無いので、国やパーティから追放される』
というものです。異世界召喚とありますが、単純にスキルや力がない現地の人が追放される場合もあります。
私はこのジャンルがある時期を堺に急に増えたと感じており苦言を呈したわけですが、あくまで自身の主観であり、数値的根拠がありませんでした。
そこで、今回は実際に数値として検証することで本当に追放系は増えたのか検証したいと思います!!!
個人的に衝撃な結果が出たのでぜひ最後まで読んでみてください!!
検証方法
APIなどの一般では聞き慣れない言葉を使うかもしれないので、簡単に説明したいと思います。
まずは現在( 2019/10/4 )までにハイファンタジーとして投稿された全データを取得します。
その後、以下条件を元に追放系として定義し、その数とハイファンタジーにおける割合を出力します。
検証の条件
- 現在( 2019/10/4 )までのハイファンタジーの全データを用いる
- タイトル、キーワード、あらすじ に「追放」「勘当」を含む作品を対象とする
- 年ごとに集計し、各作品の初投稿年をベースとする
という感じです。
「ハイファンタジーの中で追放系のものを年ごとに出したんだな」と解釈していただければ大丈夫です。
ちなみに、少し補足すると…(わからない人は飛ばしてOK)
解析環境は以下です。
解析環境と使用API
- macOS Mojava 10.14.6
- python3.7.3 (pandas使ったよ)
- 小説家になろうAPI(https://dev.syosetu.com/man/api/)
なお、コードはこちらを参考にしました。(全データ取得し、エクセルで出力まで)
ちなみに解析に関するコードは…..自分で書いておいて汚すぎるので載せません 笑
結果
ということで気になる結果です。
まずはグラフで見てみましょう!!
縦軸の左が件数で、右側が割合[%]となっています….


あれ?少なくないか?? 笑
グラフだけだとわかりにくいので、表としても見てみましょう!
年 | 追放系の件数 [件] | 全体の件数 [件] | 追放系の割合 [%] |
---|---|---|---|
2005 | 0 | 5 | 0 |
2006 | 0 | 9 | 0 |
2007 | 0 | 5 | 0 |
2008 | 0 | 17 | 0 |
2009 | 1 | 59 | 0.8 |
2010 | 0 | 95 | 0 |
2011 | 2 | 125 | 0.1 |
2012 | 4 | 287 | 0.3 |
2013 | 7 | 669 | 0.4 |
2014 | 12 | 1128 | 0.4 |
2015 | 47 | 1656 | 0.6 |
2016 | 51 | 2935 | 0.4 |
2017 | 63 | 18657 | 0.3 |
2018 | 567 | 21059 | 2.7 |
2019(10/4) | 545 | 19639 | 2.8 |
う〜ん….
件数は2017年と2018年を境に急激な上昇を見せていますが、ハイファンタジー全体に対する割合と見ると少ないです。
よく見かけると思ったのは、私の思い過ごしだったのでしょうか….
まとめと考察
ということで、今回は…
『本当にハイファンタジーで追放系は増えたのか!!??』
について検証したわけですが…
結果としては、件数で伸びているが、全体の割合と考えると3%ほどという結果でした。
タイトルで煽っておいてあれですが、何ともパッとしない結果になってしまいました。
確かに上昇率と考えると増加傾向にありますが、やはり割合で見ると何とも言えない感じですね。
そもそも投稿数も上昇しているので、おのずと件数自体は増えてしまう可能性も考慮して、出したわけですが….
ドヤァ〜とは言えない結果になってしまいました。
と言っても、主観として増えていると感じていたので…
「なぜ増えている感じたのか?とこの結果になった理由」も考えていきます。
まず考えられるのは、そもそも追放系というジャンルの定義を間違えた可能性です。
というのも、前述した追放系に対して、劣等生やFランク、底辺からの成り上がり的な作品も、私自身が追放系の枠組みと捉えてしまっていたことです。
これは私が『追放刑=胸糞表現』という構図で考えていたためであります。
そのため、いわゆる底辺からの成り上がり系作品も、私が「また追放系か…」と読む前から思ってしまったため、よく見かけるなと勘違いしたと思われます。
次の理由が、追放系が日間の上位に来やすい可能性です。
これは確実ではなく、そうかもしれないという話ですが…
もしかすると、未だに人気である追放系ジャンルは日間の上位になりやすいかもということです。
なぜ日間?という話に関しては単純に私が毎日、日間ランキングばかり見ているからです。
もし、追放系が人気になりやすく、日間の上位にきやすかった場合に、私が日間の上位だけでハイファンタジー全体の傾向だと勘違いしていた可能性も考えられます。
そして、最後の理由としては….
「追放」と「勘当」だけでは追放系を網羅しきれなかったことです。
若干ハイファンタジーの上位タイトルを見て思ったのですが…
「退学」「捨てられた」とかも入れる必要がありました….
そして、これはざっと見ただけで感じたので、実際はもっと追放系と強い相関のある単語がたくさんあるかもしれません。
こちらに関しては完全に自分の検証不足でした。すみません。
ということで、今回は『現在までの追放系の推移を』見てきたわけですが、どうだったでしょうか?
私は想像以上に少なくて、困ったということで衝撃的な結果でした。
人の思い込みは恐ろしいですね。
今後は日間ランキングの検証とかもしたいと思っていますが…
するかは気分次第です 笑
ということで今回はここらへんで!!